2013年10月12日土曜日

うつ病に対する思い違い



うつ病の「無力感」


うつ病では、強い「無力感」を経験する。

身体や頭が痛む・重い、仕事などが上手くできない、
それら自体は、100歩ほど譲ってまだいい。
それらを「どうにもできない」、ここが精神的にくる。
努力というものを発揮できないのだ。

しかも何とかしようと力むと、そのたびに体調が悪化する。
まさに手も足も出ない。


思い違い


自らが罹るまで、うつ病というのは漠然と自信がなくなって死にたくなる病気だと思っていた。
自分がなって分かったのは、大した根拠なくネガティブになるわけでは決してないということ。

生活のあらゆる場面で基本となる「考える」という機能が、全面的に崩壊するのがうつ病である。
これまで当たり前のようにやっていた「物事を考える」ということが出来なくなる。
ごく単純なことさえだ。
そこから被るストレスは、「自信を失う」といったレベルではない。
自己の最大の拠り所である「 自我」の安定を著しくことの不安感というのは、原始的にしてある意味究極のもので、社会的・物質的なものを失う恐怖とは異次元である。
体験した人にしか分からないかもしれない。
為す術がなさすぎて、逃亡したい欲求に頭が支配される。
「気にしすぎだよ、ちゃんとやれてるよ」と言われたりするが、いやいや、色々なことにそれこそ必死の注意を振り絞ってやっと6割ほどに漕ぎつけているのだ。(6割ならまだいい方である。)
そしてふと気づくと、そのがんばりの力みにより更なる体調不良が引き起こされていたりする。

この状態が続く。
この先いつまでやっていけるのか不安が募り、疲弊し、しだいに「無力感」に屈していく。
それは、そうである。歴然と「無力」なのだ。


うつに苦しむ人は、むやみに死に惹かれたりしない。
生を断念せざるを得ないと考えてしまうほど、直面している問題が深刻なだけである。


瞑想を知ることがなかったら自分は死んでいたかもしれない、と本当に思う。



0 件のコメント:

コメントを投稿